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技術によりさまざまな障壁を乗り越える:オデッセイユニバーシティに参加して

2017年9月19日

就労移行支援事業所 えがお工房8たんと IC3認定インストラクタ 笠木です。

9月15日(金)、16日(土) の二日間にわたって二つのセミナー・研修に参加してきました。
と、いっても直接 障害者支援に関わるものではなく、ITインストラクタとしての研修です。

1日目は、株式会社オデッセイコミュニケーションズさんが開催している、「第15回 オデッセイユニバーシティ」
PCスクールや学校、そして私のようなフリーのインストラクタ向けのセミナーです。
株式会社オデッセイコミュニケーションズさんと言えば、ご存知 MOS(Microsoft Office Specialist)などの資格試験を日本で実施している会社です。
「オデッセイユニバーシティ」では、試験に関する情報だけでなく、最新の技術動向をはじめ多くの情報を得ることができます。
オデッセイユニバーシティでGetしてきたものたち

2日目は、私も所属するインストラクタの団体 BAL.com の研修会
今回のテーマは「IW トレーナーのための Office 2016 とセキュリティ“EMS” の連携」
こちらの方はOffice 365 を核としたMicrosoftのソリューションのセキュリティ機能について。
「要配慮個人情報」を扱う組織としては特に必須のセキュリティ機能を、講師 BAL.com会員(理事) 天野貴之氏 が丁寧に解説して下さいました。

今回は、オデッセイユニバーシティでの学びを少しだけ共有したいと思います。

言葉の壁や空間の壁を乗り越える技術革新

「人材育成に寄与するマイクロソフトの最新テクノロジー」と題しての日本マイクロソフト株式会社 宮崎翔太氏のお話しは下記のようなマイクロソフト社 ビル・ゲイツ氏の言葉からはじまりました。
1975年創業のマイクロソフト。創業者のビル・ゲイツ氏は、創業期「すべての机、すべての家にコンピュータを」(A computer on every desk and in every home.)と目標を掲げたとのこと。当時としては馬鹿げていると思われていた、と語っています。しかし、みなさんご存知の通り、いまや我々の周りを見渡してみるとパソコンのない家の方が少ないような状況です。

そうして、40周年を迎えた一昨年、ビル・ゲイツ氏はこんな風に語っています。
「最も大切なことは、我々が次に何をするかだ」(What matters most now is what we do next.)

→ Bill Gates on Microsoft’s 40th birthday: ‘What matters most now is what we do next’

その後、マイクロソフト社のテクノロジについて紹介がありました。

Microsoft Translator

iOS、Android 端末にアプリをインストールし、共通のチャンネルを選び、各自が使用言語を選ぶことで、自動的に翻訳され、会話ができるというもの。今年 2017年4月7日より利用開始されているそうです。Ai技術を駆使した翻訳については話題になっていましたが、こんな風に既に手軽に使える状況になっていたとは不明を恥じるばかり。見せて頂いたデモ動画はYouTubeにて公開されていますので、ぜひご覧になって下さい。
→ Microsoft Translator ライブ機能のご紹介 https://youtu.be/nBLjRd29rCY
→ [Skype 翻訳] 日本語リアルタイム会話翻訳機能 https://youtu.be/mmlmaJ1lN_g
 

Microsoft HoloLens

これは、昨今よく目にするゴーグルのような端末を頭にセットすることで、3次元の映像が目の前に現れるというもの。
実際に体験させて頂きましたが、立体的な映像を、自分が移動することで、360度いろいろな角度から見ることができます。
心臓の画像では、命令を声で伝えること、動いたり止まったりするなど、不思議な世界でした。
まだ、端末価格は高価ですが、いずれはこうしたものを利用して訓練なども行えるようになることでしょう。
→ 複合現実テクノロジーの先導者 | HoloLens

「Pythonic」はすべてに通ず

オデッセイコミュニケーションズさんではマイクロソフト系の資格試験ではなく、様々な資格試験を実施しています。
アドビ認定アソシエイト、コンタクトセンター検定試験、ビジネス統計スペシャリスト、統計検定などなど。
そして、プログラミング関係では、すでに実施中の 「Rails技術者認定試験」に加えて 「Python 3 エンジニア認定試験」が今年2017年6月よりスタートしています。
Pythonエンジニア育成推進協会 代表理事 吉政忠志氏がPythonの現状と試験についてお話ししてくれました。
Pythonはいま非常に必要とされている技術で、特にAI分やビッグデータ分野で使われることが多く、求人数も、給与も上がっている。しかし、そうした需要の高まりゆえに、Pythonの本質からそれた(Pythonicではない)情報(書籍)が増え、そうしたエンジニアが増えていく懸念がある。そこで、健全なPythonの人材育成を支援するべく協会を設立し、試験を開始した、とのことです。
Pythonic とは、Pythonを使う人たちの間で共有されている造語。

・適切のPythonのイディオムが使用されいる(言い回し)がうまく使われている
・Pythonコードの書き方として自然で流暢な感じである
・Pythonのミニマリスト的哲学とマッチしていて、読みやすさが重視されている

と、いうことだそうですが、端的に言うと、Pythonの基本に忠実に、ということだと思います。
これは、プログラムにかかわらず、非常に大切なことだと思います。

例えば、Webページ(いわゆるホームページ)を記述するHTMLという言語に関して、私が勉強し始めたころも、とんでもないマニュアル本などが多くありました。
本来「HTMLは文章の構造を表すもの。書式(装飾)はCSSで。」というのが原則。
ところが、あるテキスト(大手出版社)には、h1 などの見出しタグを「文字の大きさを変える」タグとして記述されていたりしました。
また、このようなHTMLの原則を理解せず、ただ見栄えよくするために本来の用途とは違うタグの使い方や記述がされている、ということも多くあります。SEO的にも意味を理解したきれいな記述が有効だといわれています。
しかし、目先のことにとらわれてしまい、デザイン優先であったり、めちゃくちゃな記述のページがたくさん存在します。

ExcelやWordなども、しっかりとした公式のテキストを利用して学ぶことで、その後の使いこなしが随分と違ってきます。
また、MOSなどを勉強することで、この機能はこういう風に使えば便利ですよ、という開発者側の思いも理解できたりします。

就職するためにパソコンの資格が必須ではありません。資格が無くても使える方は使えます。
しかし、資格取得のための学習で、自己学習の習慣や自己解決の方法、そして基本に忠実な操作方法を習得することは、とても大切なことだと思います。

Pythonについて、Pythonicについて、
興味のある方は下記のページに今回のプレゼン資料もアップされていますので、ご確認下さい。
→ 登壇資料公開)オデッセイユニバーシティで当協会の吉政忠志が登壇しました。 | 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会

プログラミングを楽しむ

さて、もう一つ、楽しみなものを手に入れてきました。
それがこれ↓、「BBC micro:bit」
BBC micro:bit

イギリスでは11歳~12歳の子ども全員に無償配布されているそうです。
BBC という名前でも分かる通り、英国放送協会が開発した、シングルボードコンピュータ。
PCに接続し、専用のソフト(Scrachと似ています)でプログラミングができます。
自分の命令通りに動いてくれると嬉しいものですよね。
早く試したいと思っています。
→ Micro:bit財団は、技術による発明を誰にとっても楽しいものにする、グローバルな非営利団体です。

就労移行支援事業所 えがお工房8たんと では、自由に学習できる時間も設けています。
その時間を利用して、「Scrach」「LaTex」「VBA」などの学習をすすめることもできます。
もちろん、「Python」なども、お教えすることはできませんが、学習していただけます。

これからも、いろいろな技術情報を得ながら、少しでも障害のある方の支援、能力開発につなげていきたいと思っています。

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